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健康

ボストンテリアがかかりやすい病気|皮膚・目・膝・短頭種気道の症状と予防

公開: ・ WATA

ボストンテリアがかかりやすい病気7つ|家で気づける初期サイン

愛嬌のある表情と短い被毛が魅力のボストンテリア。でもその「鼻ぺちゃ・なで肩・短毛」という体型そのものが、特定の病気のかかりやすさにつながっています。ここでは、皮膚・目・膝・呼吸といった部位ごとに、かかりやすい病気の症状の見分け方、家庭でできる気づき方と予防、受診の目安をまとめました。

この記事を読む前に
本記事は一般的な健康情報であり、診断や治療を目的としたものではありません。気になる症状があるときは自己判断せず、必ず動物病院(獣医師)を受診してください。各病気の確定診断と治療は動物病院でしか行えません。

なぜボストンテリアは病気にかかりやすいのか

ボストンテリアはフレンチブルドッグなどと同じ短頭種(マズルが短い犬種)です。鼻が短く気道が狭い、皮膚にシワが寄りやすい、目が大きく前に出ている、被毛が短く皮膚を守る力が弱い、といった特徴が、皮膚・目・呼吸の病気につながりやすい背景になっています。逆に言えば、体型ゆえのリスクは「どこを見ればいいか」が決まっているということ。毎日のスキンシップで早く気づくことが、いちばんの予防になります。

皮膚の病気(シワ・アトピー・膿皮症)

ボストンテリアは皮膚がデリケートで、皮膚炎を起こしやすい犬種です。顔や体のシワに汚れや湿気がたまって炎症を起こす「皮膚のシワ炎(皮膚襞炎)」、アレルギーが関わるアトピー性皮膚炎、細菌が増えて起こる膿皮症などがよく見られます。

こんな様子は皮膚トラブルのサイン
  • 同じ場所をしつこくかく・舐める・噛む
  • 皮膚の赤み・ブツブツ・フケ(粉吹き)、脱毛
  • 体や口まわりが独特のにおいがする
  • シワの間がジュクジュクしてべたつく

家庭での予防と気づき方:顔や体のシワをこまめに拭いて清潔・乾燥を保つ、低刺激のシャンプーで洗いすぎない、肌に触れる素材を見直す、が基本です。皮膚は乾燥しても皮脂が多すぎてもトラブルにつながるので、洗ったあとはしっかり乾かすことも大切です。短毛のボストンテリアは皮膚がむき出しに近く、紫外線や摩擦、エアコンの乾燥の影響も受けやすいので、肌当たりのやさしい服でガードするのも一案です。アトピー性皮膚炎は季節で症状が出たり引いたりすることがあり、繰り返すかゆみは生活環境のアレルゲンが関わっていることもあります。受診の目安は、かゆみが数日続く、赤みや脱毛が広がる、ジュクジュクしてにおうとき。掻き壊して二次感染を起こす前に相談しましょう。詳しくはボストンテリアの肌が弱い・かゆがる・粉を吹くもどうぞ。

目の病気(チェリーアイ・白内障・角膜潰瘍・ドライアイ)

ボストンテリアは目が大きく前方に突き出ているため、目のトラブルが多い犬種です。代表的なものを挙げます。

ボストンテリアに多い目の病気
  • チェリーアイ:目頭の奥にある「第三眼瞼(瞬膜)」が飛び出し、赤いさくらんぼ状の腫れに見える状態。
  • 白内障:水晶体が白く濁る病気。ボストンテリアでは外傷がきっかけになることもあります。
  • 角膜潰瘍:目の表面に傷ができる状態。目が大きく出ているぶん、ぶつけたり乾燥で傷つきやすい。痛みや充血、まぶしがる、涙が増えるなどが見られます。
  • 乾性角結膜炎(ドライアイ):涙の分泌が減り、目が乾いてゴロゴロ・充血。放っておくと角膜を傷めることがあります。

家庭での気づき方:目をしょぼしょぼさせる、しきりに気にする、白目の充血、目やにや涙の増加、黒目の濁りや白っぽさ、赤い膨らみ(チェリーアイ)など。受診の目安は、目を痛がる・開けづらそう・急な濁りや赤い膨らみが出たとき。目の病気は進行が速いものもあるため、早めの受診が大切です。目の病気だけを詳しく知りたい方はボストンテリアの目の病気まとめへ。

膝の病気(膝蓋骨脱臼・パテラ)

膝蓋骨脱臼(パテラ)は、ひざのお皿(膝蓋骨)が正しい位置から外れてしまう病気で、小型犬に多く見られます。生まれつきの骨格の傾向に加え、高い場所からのジャンプやフローリングで滑ることが膝への負担になり、発症や悪化につながります。

こんな歩き方は膝のサイン
  • 歩いている途中で片足をひょいと上げる・ケンケンする
  • 後ろ足を引きずる・かばうような動き
  • 急に「キャン」と鳴いて足を気にする
  • 座り方や立ち上がり方がぎこちない

家庭での予防:フローリングに滑り止めマットを敷く、ソファやベッドの段差にステップを置く、肥満を防いで膝の負担を減らす、激しいジャンプを控える、が効果的です。受診の目安は、足を上げる動作が繰り返される、痛がる様子があるとき。重症度(グレード)の判断と治療方針は動物病院で確認してください。

呼吸の病気(短頭種気道症候群)

短い鼻と狭い気道を持つ短頭種に特有なのが短頭種気道症候群です。鼻の穴が狭い(外鼻孔狭窄)、のどの奥に垂れた軟口蓋が長すぎる(軟口蓋過長)などの構造によって、空気の通り道が狭くなり、呼吸がしづらくなります。

呼吸のチェックポイント
  • 日常的に大きないびき・ガーガーという呼吸音がする
  • 少しの運動や興奮ですぐ息が荒くなる、舌を出してハアハアが止まらない
  • 食べたり飲んだりでむせる・吐くことがある
  • 暑い日に呼吸が苦しそう、舌や歯ぐきが紫がかる

家庭での予防:いちばん大切なのは体重管理です。肥満は気道まわりに脂肪がつき、ただでさえ狭い空気の通り道をさらに圧迫して症状を悪化させます。首に負担のかかる首輪より胸で支えるハーネスを使う、遊びや来客で興奮させすぎない、暑い時間帯や湿度の高い日の運動を避ける、といった配慮も呼吸を楽にします。短頭種気道症候群は加齢とともに少しずつ進むことがあり、若いうちは「いびきが大きいだけ」に見えても、年齢とともに苦しさが増すケースもあります。受診の目安は、安静時でも呼吸が苦しそう、いびきが急にひどくなった、運動後になかなか呼吸が落ち着かない、舌の色が変わるとき。症状が強い場合は鼻の穴を広げる・軟口蓋を整えるといった外科的な治療が選択肢になることもあるため、まずは相談を。

夏に命にかかわる「熱中症」

犬は呼吸で熱を逃がして体温を調節しますが、短頭種は気道が狭くうまく熱を逃がせないため、ほかの犬種より熱中症になりやすく、重症化しやすいと言われています。ボストンテリアにとって夏は最も注意が必要な季節です。

熱中症を防ぐために
  • 室温は23〜26℃前後、湿度40〜60%を目安にエアコンを活用
  • 散歩は早朝や夜に。日中のアスファルトは肉球もやけどします
  • こまめに水分補給、留守番中も飲み水を切らさない
  • 車内や閉め切った部屋に短時間でも置き去りにしない

ぐったりする、激しいパンティングが止まらない、よだれが多い、ふらつく、嘔吐や下痢といった様子は熱中症のサインです。体を冷やしながら、ためらわず動物病院へ。命にかかわるため、迷ったら受診してください。

そのほか知っておきたいこと(水頭症・難産・麻酔)

頻度は高くありませんが、知っておくと安心な点もあります。水頭症は脳に脳脊髄液がたまる病気で、小型犬や短頭種でまれに見られ、ふらつきやけいれん、しつけが入りにくいといった様子が出ることがあります。また、ボストンテリアは頭が大きく産道を通りにくいため難産になりやすく、出産では帝王切開が必要になることがあります。さらに気道が狭い短頭種は全身麻酔のリスクが高めとされ、避妊・去勢や歯科処置などで麻酔をかける際は、短頭種の扱いに慣れた動物病院で十分な説明を受けることが大切です。いずれも判断は獣医師に委ねてください。

毎日の「いつもと違う」が最大の予防
かかりやすい病気がわかっていても、気づくのは一緒に暮らす家族です。皮膚・目・歩き方・呼吸の4つを毎日のスキンシップでさっとチェックする習慣が、早期発見につながります。少しでも気になったら、様子見せず動物病院へ相談してください。

長く健やかに過ごすための寿命や年齢ごとの注意点はボストンテリアの寿命と長生きのコツに、犬種の全体像はボストンテリアの飼い方ガイドにまとめています。

この記事について
WATAはボストンテリアのためだけに服をつくる専門ブランドです。本記事は、この犬種と毎日向き合う一次体験と、動物病院・専門機関などの公開情報をもとにWATA編集部が制作しています。健康・病気の診断や治療は、必ずかかりつけの動物病院にご相談ください。
最終更新:2026年6月14日 / 編集:WATA編集部(ボストンテリア専門)

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参考: アニコム損保 みんなのどうぶつ病気大百科「短頭種気道症候群」ダクタリ動物病院 東京医療センター「短頭種における気道拡張術」アニコム損保「犬の熱中症はなぜ起こる?」